え!?こんな終わり方あり!?
途中までメチャクチャ面白いマンガでも、結末によって評価がひっくり返った経験はありませんか?
ひっくり返るどころか、この作者のマンガは一生読まないと思うほどトラウマレベルの作品すらありえます。
この記事では、管理人と当サイトのライターさんが選ぶ終わり方が許せなかった作品、残念だった作品を紹介しています。
いいですか?
ここで紹介しているマンガは閲覧注意です。
ここに乗っている作品は最初からつまらないんじゃなくて、途中までは文句なしに面白いのに最終回付近で「え?」ってなった作品だよ!
終わり方がひどいor許せないマンガ
終わり方がひどいかったり許せない!と感じたマンガを紹介します。
許せなかったポイントはタップすると見れますが、ネタバレを含みますのでご注意ください。
読師
主人公はサイコメトラーである高校生の霞士郎。
彼は飛行機墜落事故の唯一の生き残りであり、その時から特殊能力を使えるようになった。
飛行機事故の際、一緒に生き残ったはずの母親が物盗りにきた男に殺され復讐を誓う。
事故以来、誰も信じられずに親戚の家を転々としていたが、フリーライターの水沢に拾われて仕事を手伝うかわりに面倒を見てもらうことに。
徐々に周りの友人、大人たちに心を開いていく士郎。
そんな時に現れた母の仇につながる手がかりから物語は加速して行く。
最終話がまさか最終話だと思わずに、完結していたのを知ったのは数年後でした。
それくらい終わったと分からない感じで終わっています。
打ち切りのためそんな終わり方をしたようですが、途中までは文句なしに面白いぶん残念すぎました。
作者は個人的に一番面白いと思っているサッカー漫画「ホイッスル」の樋口大輔先生です。
完結していたのを気づかせないマンガは珍しい。

ミステリー要素もあって面白いよ!
累
伝説の美人女優の娘でありながら、似ても似つかない醜い容姿の少女「累」。
幼い頃から人に嫌われ蔑まれ、理不尽な目に遭い続けてきた。
そんな彼女に母が残したのは一本の口紅。
それは唇に塗って相手にキスすると、一定時間、相手の声と姿を奪う口紅だった。
それを使い、新人女優「丹沢ニナ」の顔と名前を得て演劇界でのしあがる累。
だが彼女の前に姉とその母を憎む、美しい異母妹の「野菊」が現れる。
口紅の、そして亡き母の秘密とは?
良い終わり方ではある、けれど、物足りない。
なんだかモヤモヤして、白でも黒でもないグレーの最終回だと感じました。
願っていた通り素顔で舞台に立った累は、最終日にようやく観る人を圧倒する演技を披露して拍手喝さいを浴びました。
しかし終演後、自分が顔を奪い結果的に殺したニナの母に刺されます。
その覚悟をし、死ぬつもりだった様子の累。
ですがニナの母は「死ぬだけでは許せない」と、累と容姿を入れ替えたまま自殺しました。
老いた肉体で、しかも殺人者として、人と交わらない隔離された生活を送る累。
生きたまま牢獄に繋がれ、彼女が存在していることは、誰も知らない。
素晴らしい舞台も一度きりで、いつかは忘れ去られてしまうのかもしれません。
苦しみ続けた醜い顔から思いがけず解放された彼女。
ようやく自分の顔を受け入れ舞台で演じる生き方を選んだのに……あまりに寂しく切ないです。

幸せになって欲しいと願ったぶん、この結末はなんとも…
東京大学物語
※まじかるタルるートくんの作者、江川達也先生の作品ですが、本作品は性的描写を含みます。
主人公は頭脳明晰、容姿端麗、運動神経抜群と非の打ち所のない男、村上直樹。
しかし彼は可愛い彼女(水野遥)がいるのにも関わらず、強すぎる性欲により他の女子とも簡単に体の関係をもってしまう。
直樹と遥を中心に繰り広げられるラブストーリーの結末は?
最終的には発射するタイミングまで完璧にコントロールできるようになり、セックスマスターとなった彼に待ち受けた悲劇とは…
彼に待ち受けた悲劇とは……まさかの夢オチ。
すべて夢でしたー!彼女もいないしセックスマスターでもなんでもありませーん!
いやーこの終わり方は本当に許せなかったですね。
何よりも許せないのは34冊も読ませておいて夢オチなことです!!(全34巻)
興奮したりちょっと切なくなったりしたりとメチャクチャ面白かった分だけショックでした。
夢オチといえば奇面組も有名ですが、個人的にはこっちの方がインパクトが大きいです。

江川先生の画力でのエロい描写は極上だよね
CLAYMORE
妖魔が蔓延る世界で妖魔退治の使命を持った女剣士のクレアは、半人半妖で普通の人間では倒せない妖魔も倒せる力を持っていた。
日々、組織から指令を受けて妖退治の依頼があった村や町に出向くのであった。
だがある日、同じように妖魔退治をするために向かった地で、普通の任務ではあり得ないほどの数のクレイモアの女戦士達が集結して妖魔退治をする事になる。
強大な力をもつ妖魔との戦いを経て、クレアは妖魔と組織の秘密の一端を知る事になる。
真実を知るために、組織には従順なフリをしながら探っていく。
最後の終わり方はちょっと納得できませんでした。
物語終盤で世界の全体像が語られたときに、
- クレア達女戦士や妖魔は戦争兵器の実験で作られた存在で、
- しかも自分達がいる世界は実は小さな島の中の話で
- 世界はもっと広くて広大な大陸があってそこでは果てしない戦乱が続いている
という事が分かり、人間だけでなく龍の一族等も混在していて、それらに対抗するために作られたという事まで語っておきながら、結局その大陸には行かないという結末には納得できませんでした。
ここまで世界観を広げておいて自分達には関係のない戦いで済ませたのは少し納得できませんでした。
私は龍の一族とか大陸の人間と戦うシーンも期待してたので、そこは肩透かしを食らった気分で納得できませんでした。

面白い分、もう少し続けて欲しかったっていう寂しさがあるよね
AKIRA
第三次世界大戦後の東京。
暴走族のリーダー金田と友人の鉄雄が、封鎖となった首都高速を走行していた際、急に目の前に現れた「老人のような子供」と鉄雄のバイクが接触し、鉄雄のバイクは爆発大破してしまう。
「老人のような子供」は金田の目の前でスッと消え去り、鉄雄は救急搬送される。
その後「老人のような子供」は政府の開発した超能力者であることが分かり、一方で鉄雄は一命を取りとめたものの超能力者として覚醒する。
超能力をもったことで暴走した鉄雄は、第三次世界大戦のキッカケとなった東京での大爆発は「AKIRA」と呼ばれる一人の超能力者が起こしたものだと知り、AKIRAを取り込み大東京帝国を築き上げる。
鉄雄の暴走を止めようとする金田や軍、AKIRAを祭り上げた大東京帝国のトップである鉄雄、さらにアメリカ軍も入り混じっての最終決戦に物語は展開していく。
最後の最後まで相当に面白い作品で、実は漫画だけを読んでいたなら「まあ、こういうオチしかないよね」「ここまで話がでかくなっちゃうとラストってそんなもんだよ」という程度の最終話であり「つまらない」という程ではありません。
しかし、実は漫画のオチが、漫画より以前に公開された映画のオチとほとんど同じなのです。
しかも公開されたのは単行本の最終巻が発売される5年も前のことでした。
当時それは「映画用のオチ」とされていて「まあ2時間くらいでまとめるとこんな感じだよね」くらの軽いノリで受け流されていました。
が、5年後に最終巻を読み進めてみると
「あ、あれ?」
「このままいったら映画と同じオチだよね・・・」
「え?そんなバカなことってある?」
「やっぱり同じだ・・・」
という具合でした。
漫画と映画を両方とも観た人間にとっては、2時間でまとめられる話を長々と引き延ばされただけのように感じられ、何とも拍子が抜けたものとなってしまいました。
AKIRAを読むなら絶対に映画を観ないこと。
これだけ守ればそこそこ面白く読破できることと思います

名作だけど、映画を見るまえにマンガを読んだ方がいいね
ヱデンズボゥイ
神が実在する世界を舞台にした物語。
地上で暮らす少年「ヨルン」は、いつか天上の「エデン」に上がり、母と再会することを夢見ていた。
そんな彼の許に、命を狙う刺客が次々と現れる。
「神殺し」と呼ばれる、神を唯一殺す力を持つヨルン。
そんな彼を守る為に現れたのが、謎の少女「エリシス」。
互いに好意を抱く二人だが、彼女の正体は女神族だった。
神殺しと女神の、恋の行方は。
そして、ヨルンを巡り渦巻く陰謀の行方は……。
何年もかかって完結した本作ですが、個人的にはしっくりこない結末でした。
最初から、初々しい少年少女の恋模様だった、ヨルンとエリシス。
ややアダルトな描写が多い他のカップルと違い、微笑ましくて好きだったのですが、最後の方は殺し合いになり、神殺しの本能が発動したヨルンの手で、最愛のエリシスは無残な死体に。
そのせいで自暴自棄になったヨルンは、また色々あって、実母と性行為。
そこから色々あって、最終巻で二人はいきなり性行為を始めます。
最終的に復活したエリシスとヨルンの母が一つになり、ハッピーエンドだったのですが、初めのピュアな感じはなくなりました。
もうドロドロ残虐描写はお腹いっぱいだし、近親相姦だの禁断の恋だのもちょっと……後味が悪い感じでした。

もともとダークファンタジーとはいえ、最後はぶっとんだ感あるね
幽☆遊☆白書
幽々白書は1990年から少年ジャンプで連載されていた人気漫画。
中学生の浦飯幽助というどうしようもない不良が、小さな子供を救おうと交通事故で死んでしまうことから物語は始まる。
本来死ぬはずではなかった幽助に、魔界のコエンマ大王も困惑。
彼に生き返るチャンスを与えることになる。
霊界探偵となった幽助は生き返るために魔界からの依頼に応え、なんとか自分の体を取り戻すことに成功する。
しかしその後も魔界との交流、交信を続け、様々な強敵、愉快な仲間達と非日常的な冒険は続いていくのだった。
戸愚呂兄弟を倒し、仙水などが出てくることにより必然的に魔界へと誘われた幽助達でしたが、魔界トーナメントから最後までがあっという間で、内容が薄く正直最後がイマイチでした。
まず魔界トーナメントで勝ち残る事ができなかったということが一つ目の残念だったところだと思います。
実際どうやって実力をつけていくかという部分もかなり端折られており、トーナメントの結果に関しては確か浦飯の口頭で伝えられた部分になっていたため実際にはない部分です。
二つ目は最後の頃の絵、模写が非常に適当になるというところです。(走り書きのような)
あそこまで完成度の高い人気漫画を書いているのになぜ!?って思ってしまいます。
三つ目は最後の告白シーンです。
あれはあれでいいという方もいるかもしれませんが、何か私には全てが中途半端すぎて妙に人間らしさが残る漫画だという感じがします。
漫画はもっと憧れでいいと思いますし、人生にはハッピーエンド的な部分が目標として必要だと思います。
この三点が幽☆遊☆白書の私の心残りな部分になります。

面白すぎるからこそ最後の方をもっとじっくり読みたかったって人はやっぱり多いよね
夜王
北海道から状況した若者、的場遼介がふとした事で新宿、歌舞伎町でホストになり、夜の世界の頂点を目指すサクセスストーリー。
遼介は出会うホストのライバルたちとの勝負に悪戦苦闘しながらも打ち勝ち、そして数々のトラブルも乗り越えて自ら成長していく。
物語の中で遼介はもちまえの圧倒的な魅力で、それまで争っていたライバルすらも味方に引き入れていく。
一流のホストとして成長し、栄光をつかみながらもどこか庶民的な雰囲気を持ち続ける遼介の姿は、見ている者の共感を惹きつけてならない。
単行本は150万部を売り上げ、テレビではドラマ化もされるほどの人気漫画でしたが、その終わり方は完全に肩透かしでした。
ホストグランプリ(H-1グランプリ)を終えた後、それまで売り上げナンバーワンをかけて激戦を共にしてきた主人公の遼介、聖也、そして直夜の三人のライバル達が新たなスタートを誓い、それぞれの夢に向かって走り出すラストシーンには、わざとらしさ感、やってしまった感がこの上なく感じられましたね。
こういう終わらせ方、ある意味どんな漫画にも当てはまってしまうというようなレベルで、それまでのストーリーには何の脈絡も感じられません。
毎週、夢中になってこの漫画を読んできたのに、終わり方がこれかと思って切なくなりました。

そういえば、夜王って誰なんだろうね?
GANTZ
地下鉄のホームから転落した酔っ払いを救出する際に、主人公である玄野計とその友人である加藤勝は電車にはねられて死んでしまう。
しかし気付くと二人はマンションの一室にいて、そこには二人と同じように「死んだハズ」の人間たちが集められていた。
部屋にはGANTZと呼ばれる黒い球体があり、GANTZは集めた人間達に星人(エイリアン)と戦うことを命じる。
集められた人間達は訳も分からないまま星人と戦わされ、100点獲得するまでは戦いから逃れられない運命を背負わされる。
いったい何のために戦っているのか…
はたして生き返ることはできるのか…
物語の初めから「謎」がこの作品の魅力でした。GANTZはいったい何なんだ?星人となぜ戦っているのか?など言い出せばキリがないくらいの「謎」がこの作品の魅力だったように思えます。
もちろん大きな部分での謎はキチンと回収されたので、物語としては崩壊していませんが、当初GANTZメンバーと星人との戦いは一般人の目には見えない設定で始まったものが、オニとの戦いから見えるようになったことの説明がないなど、謎の回収がところどころ抜け落ちていて、抜け落ちたまま最終決戦のドンパチが始まって曖昧になったまま最終回を迎えてしまうという展開。
最後の超大型戦争にオチを付けてあるから、物語序盤戦の「小さな謎なんてどうでもいいじゃん」というメッセージのように感じられて、序盤戦をワクワクしながら読んでいた自分が情けなくなりました。
あの時の自分に「そのワクワクは何の意味もないよ」と伝えてあげたいです。

序盤から設定、画力、ストーリーともにメチャクチャ面白かったよね!
青き炎
地方の一般家庭に生まれた海津龍一、彼がこの作品の主人公である。
外見はイケメン、成績優秀、筋トレで体を鍛え喧嘩はまけ知らずと非の打ち所のない高校生だが、友人は少ない。
基本無口で人付き合いは悪く、あえて目立たないようにしてる為だ。
しかし裏ではスナック勤めの年上女性と交際し、お小遣いをねだったり、両親がお金持ちの女子高生から告白されると交際し、女子高生を自分に惚れさせて言いなりに。
さらには女子高生の両親から手切れ金一千万として一千万をせしめるなど、なんでもあり。
海津は高校卒業後に東京の有名大学に入学し、東京へ上京する。
大学入学後は女性とトラブルを起こしながらもラグビーで名を馳せる。
ラグビーのプレイぶりからアイスボーイと呼ばれ、女性パトロンからは青き炎と評される。
向かうところ敵なしだったが、自分の言いなりにならないマリアという女性と出会ってから海津は調子を狂わせていく。
高校時代からすべてを思い通りにしてきた海津でしたが、大学入学後も同様です。
たまに女性から恨みをかって暴力団と揉めるも、他の暴力団の力を借りて相殺。
資産家の女性パトロンと結婚し、交通事故に見せかけて同乗していた女性パトロンを殺害。
有名大学生で有名ラグビー選手というだけでなく、手に入れた莫大な遺産でこの世のすべては思い通りになるという状態でした。
そんな海津でも思い通りにならない女性マリアが登場するのですが、ここから海津がおかしくなります。
今まで何事もクールに対処してきた海津なのに、マリアが絡むと熱くなりすぎてしまう。
しかもマリアから紹介された石垣切人と会ってからさらにおかしくなります。
マリアなら自分の思い通りにならない女が現れた程度でしたが、切人という男性は海津よりすべて数段上。
財閥御曹司の息子なので社会的地位や経済力は海津より上ですし、ラグビーで名を馳せる程の身体能力を持つ海津よりも切人は上でした。
ボクシングや陸上競技では有名選手ですし、実際に海津は切人とやりあうもボロ負け。
切人を倒す為に海津がとった手段は拳銃による射殺でした。
しかも完全犯罪をもくろんだ等ならわかるんですが、日中街中でマリアいる前でいきなり切人を射殺したのです。
今までは肉体能力で勝てない相手(暴力団等)には他の暴力団を利用して相手を叩き伏せたり、一度敗れても体を鍛えなおしてリベンジ等をしてきた海津が、安易に射殺しそのままEND。
新たに出現したライバル切人をどうやって倒すかワクワクしながら見てたのに、こんな終わり方でいいの?と唖然となりました。

ダークで面白いんだけど、昔のマンガだからちょっと感覚が違う部分があるかもね
スラムダンク
赤い髪の不良高校生、桜木花道の成長物語、スポーツ漫画。そしてバスケットボール漫画の金字塔。
桜木花道が好きな女の子に気に入られるためだけにバスケをはじめ、ど素人から才能を開花させ「必要とされる選手」「一芸に秀でた注目選手」として成長してていくさまを生き生きと描いている。
圧巻の画力、人間模様を簡潔ながらも熱く描写したストーリー展開、手に汗握る試合の激熱描写とこまわりの技術の妙など、すべてがハイレベルにまとめられたまさにジャンプ黄金世代を飾るにふさわしい名作。
インターハイ2回戦で最強覇者・山王工業を、すばらしいまでの熱さ、手に汗握る展開で描き切った矢先の連載終了。
当時は、どうして?打ち切り?ねたぎれ?なんでこんなところで?と仲間うちで大激論、へたしたら男子は意見の違いで論戦になったりするほどの大騒ぎでした。
山王は倒した、さあ次もベスト4の強豪愛和学院だ試合やいかに!?しかも決勝では、さんざん次なる桜木のライバル描写をされていた大男や、もしかしたら県大会で唯一湘北がやぶれた海南大付属とのリマッチ&リベンジになるかもしれない・・・そんなおいしい伏線を用意しておきながら、最後はいきなり愛和に敗れたことがモノローグでかたられるだけ、花道がリハビリしている描写・・・という尻切れトンボさ。
それもリアリティかもしれませんが、やはり納得できない。最後まで、決勝までみたかった。

スラムダンクがおわった理由はいろいろと噂されてるけど、なんにしても悲しみが大きいよね
柔道部物語
全くスポーツができない中学生だった三五十五が高校進学とともにひょんなきっかけで柔道部に入部することになる。
最初はいやいやだったものの指導者が元オリンピック候補であっったことかたその才能を見出され、地区大会、県大会、さらには全国大会、日本のトップへとのぼり詰めていく。
スポーツ根性系統でもなく、ギャクマンガでもなく程よいバランスの作品にしあがっているとことがすばらしい。
高校三年間を中心に描きながら、主人公である三五十五の成長を追いかけることになっていますが、最後はすべての大会を描ききることなく回想シーン、表彰状などでトップにのぼりつめたことを思わせる形になっています。
さらに最終回では大学に進学するというところまで描かれているのであれば、そのまま大学の柔道部物語とし作品をさらにえがいても良かったのではないかと思います。
実際、まだまだ描くことができるライバルとの戦いもあったでしょうし、場合によっては世界の舞台とした戦いまで描いてもよかったと思いました。
実際に三五のその後がどうなったかということが別の作品の中で紹介されていることもあり、きっと作者も思いはあったのではないかと思います。

打ち切りなのかどうなのか
デビルマン
主人公の不動明は平凡な学生生活を送っていたが、親友の飛鳥了の家で悪魔に襲われてしまう。
悪魔から逃れる為に、悪魔の力を手にする事となった明はデビルマンとなり、悪魔の刺客との熾烈な争いに巻き込まれていく。
悪魔の力で次々と刺客を倒していく明だが、悪魔の魔の手は明に近しい人達へと伸びていく。
そんな危機を乗り越える明だが、疑心暗鬼に陥った町内の人間に、心を許していた居候先の女友達を惨殺されてしまう。
人間達に失望した明はデビルマンの軍隊を率いて地上の覇権を争う事となる。
衝撃的なラストが有名な本作品ですが、残酷な描写も多く、それでも読者を離さない先の読めない展開など、漫画の面白さの本質が詰まった作品だと思います。
そんなデビルマンのラストですが、親友だった飛鳥了は実は悪魔を率いていたリーダー的存在でした。
最後は親友と戦う事になったデビルマンですが、結構あっさり負けてしまいます。
親友の裏切りやデビルマンが負けてしまうラストに、もうちょっと頑張った人が報われてもいいんじゃないかと思ってしまいました。
また、親友が悪魔のリーダーという設定が最後の最後で思いついた事を作者が語っていたので、付け焼き刃なんじゃないかと勘ぐってしまいました。
居候先の女友達もラスト前に惨殺されてしまいましたが、悪魔には最終的に勝てず、怒りのぶつけ先も無いので、読み終わった時にモヤモヤします。

これはこれで一つの終わり方かもだけど、どうしてもね…
七夕の国
大学生の南丸は小さな穴を開けられるという超能力があるが、生活の中では何も役に立たない。
そしてある時、南丸の通う大学の教授である丸神正美も同じような超能力があることが分かる。
丸神は、南丸よりもとても大きい丸い穴が開けることができて、穴が開いた部分はえぐられたように無くなる。
しかしその丸神教授は失踪してしまい、南丸と大学のゼミの仲間で探すことになる。
その直後から、丸神の里と呼ばれる丸川町で殺人事件が起こり、丸神教授と何か関係あるのか南丸たちは詳しく調べることにするが…
寄生獣をヒットさせた岩明均が、その直後、新たに連載を始めたSFミステリーです。
物語の序盤は謎が多く伏線も多くはられているので、見ている方はとても夢中にページをめくります。
さすが寄生獣の岩明均ということで、どのような結末になるのかとてもワクワクしました。
寄生獣は綺麗に完結した漫画だったので、今作もとても楽しみでしたが、話の後半になると何やら怪しい展開に。
物語の謎や伏線は失踪していた丸神教授が終盤に出てきて一気に謎解きをしてくれますが、早い展開の謎解きに拍子抜けしてしまいました。
最後は今作のラスボス的な人物と対決するのですが、その人物は最後は逃げたか、自殺したのか分からないような行動をしてあっさり話が終わります。
寄生獣のような内容を期待していたので拍子抜けしてしまいました。

前作の寄生獣が面白すぎてハードルが上がったかもね
夏の前日
自分の描く絵に生活に生き方に、何もかもに満足出来ず悶々とした毎日を送る美大生「青木哲生」。
彼の絵に、そして存在そのものに興味を示す美しい年上の女性「藍沢晶」。
画廊に勤める晶にとって、哲生の絵も彼自身もとても眩しい存在だ。
ある出来事がキッカケで深い仲になった二人は恋人のような存在になるが、一方で哲生には気になる女子学生「華海」が居た。
絵について進路についてそして恋について。
哲生の悩みは尽きない。
会えばキスやセックスをし、一緒に旅行にも行き、限りなく恋人のような関係だった二人。
でも束縛したくないと、晶ははっきり明言するのを避けていました。
自分から都合の良い女になるように。
最後は哲生は晶に別れを告げ、以前から気になっていた「華海」を選びます。
出会ったのは華海のほうが先、でも深い仲になったのは晶のほうが先だったのに。
年上の矜持か、最後まで「行かないで」と弱さを見せなかった晶。
結局、二人の関係は恋人ではなかったのでしょうか?
学生と彼を全部受け入れてくれる年上の美女の関係とは?
晶さんが居ながら親友の彼女である華海ちゃんに惹かれる哲生にも、弱みを見せない晶にもイマイチ感情移入出来ませんでした。

これこそが大人の恋愛ってやつ!(かも)
彼女とカメラと彼女の季節
高校生の深山あかりは、代わり映えのしない退屈な日常を過ごしていた。
そんな彼女は同じクラスになった、仙堂ユキの透明感があって凛とした雰囲気に心惹かれる。
ユキと関わっていくうち、彼女のミステリアスな魅力の虜になっていくあかり。
そんな中、あかりは同じクラスの男子、香川凛太郎と知り合っていく。
ユキと幼なじみである凛太郎に嫉妬するあかり、あかりに思いを寄せる凛太郎、本心では何を考えているかわからないユキ。
三人の気持ちをのせて季節は巡っていく…
序盤、いわゆる百合漫画であるにも関わらず、男子である凛太郎が単なる当て馬で終わらず、ものすごい好青年だったところが良いなと思い、引き込まれて読んでいました。
百合の王道文脈でユキに惹かれていくあかりと、あかりに惹かれる凛太郎、ミステリアスなりに凛太郎への執着を窺わせるユキの奇妙なバランスで成り立つ三角関係に、中盤は「これ、どこに着地するのだろう……」と、手に汗握っていました。
しかし、ガッカリしたのは最終巻です。
こじれた三角関係の決着、明確なアンサーを期待して読んでいたのに恋愛関係をなあなあにした上での雰囲気フィニッシュ。
あれはなんなんでしょう。
作者がバシッとした結論を出すのを恐れて、日和ったのではないかとしか思えません。
途中までが本当に面白かっただけに、「ラストさえきっちり〆てくれればなあ」という悔いが残る漫画です。

フワッと終わらせて読者の想像に委ねるのは、はたしていいのか悪いのか
Dreams
主人公である久里武志が、夢の島高校の野球特待生セレクションに参加する所から物語が始まる。
九里は野球の能力は素晴らしいものがあるが、素行が極めて悪く、これまで多くの名門校のセレクションに落ちてきた。
そんな九里を夢の島高校野球部の監督である工藤は、条件付きで合格を言い渡すのであった。
合格した九里は、その卓越した能力でチームを引っ張り、苦戦しながらも南東京大会を制覇。
甲子園に乗り込み、全国の猛者達と熱い闘いを繰り広げる。
掲載紙であるマガジンSPECIALが休刊する事に伴う最終回という事で、休刊が決定してからの数話は本当に駆け足のとんでもない展開が続きました。
- 九里の最大のライバルである生田という選手が交通事故で亡くなったり
- 準決勝の対戦相手である九龍高校の戦法にキレた九里が故意に7連続デットボールを出し退場となったり
- 極めつけは高野連会長が九里は高野連に所属していないと発表する
等、無茶苦茶な展開のオンパレードでした。
そんなDreamsの最終回は、生田の臨終から始まりプロ野球ドラフト会議の様子の後、九里が高野連会長に謝罪するも受け入れられずといった順に展開されました。
高野連会長から「高野連に所属していない者は16歳からメジャーに挑戦する事が出来る」と聞かされた九里は、単身メジャーに乗り込み、マウンドから1球投じた所で終了しました。
マガジンSPECIALが休刊にならず、もっとゆっくり展開出来たなら、もう少し良い終わり方出来たと思うだけに非常に残念です。

マガスペの休刊で打ち切りになったマンガは仕方ない部分もあるけどね…70巻以上ある大作だけに残念だね
リングにかけろ2
前作の主役「高嶺竜児」とライバルの「剣崎順」の血を引く「剣崎麟童」が主役の物語。
麟童は天才剣崎と、高嶺竜児の姉である高嶺菊の息子で、育ての親は黄金の日本jr香取石松である。
生まれてから父と母に接したこともなく、ただ喧嘩に明け暮れ、人生に何の目標もなければ意味も見いだせない。
しかし剣崎と竜児の血を引いているからか、否応なしにボクシングに関わっていくことになる。
セイント星矢から始まった物語の終盤の話の簡素化、単行本にする際に大幅加筆すればいいだろうという手法はこの作品でも使われています。
大幅加筆したものの、そこまでにぶちあげた壮大な伏線を回収できるはずもなく、ラスボスに至るまでヒトコマ一人殴って撃破とかさすがに酷くて苦笑することは間違いないと言えます。
そして麟童と竜童、前作の竜児と剣崎のにそっくりの二卵性双生児の兄弟による前作のラストバトルの焼き直しが始まります。
もうこの二人が双子の時点でおかしいというか無理矢理なのですが、前作と違ってキャラクターを掘り下げてる訳でもないので駆け足で前作のラストを踏襲しました感が強いです。
前作はギャラクティカマグナムとブーメランテリオスで相討ちになって、剣崎にはまだギャラクティカファントムがあるが竜児はどうなる?と緊迫感を感じられました。
今作は必殺ブローの大安売りで緊迫感の欠片もないです。
おまけにラストシーンが前作の黄金の日本jrの一人河井武士も二人の成長に満足して眠るように息を引き取るとか訳がわからないです。
この物語に出てくる前作の登場人物はダメージが祟って、故人か死期を悟っているにしてもひどい終わり方は必見です。
唐突な死とか理不尽な死は物語をドラスティックに変えるので、昔からある手法なのは皆さんご存知だと思います。
確かに一人だけ生き残らすのもあれだと思ったにしろ、彼の死亡をラストにぶちこんだゆえに、今作の麟童と竜童は前作の主人公と違ってハッピーエンドだったのが全く記憶に残らないという作品です。

前作が面白いとどうしても期待しちゃうよね
さぁ次はどいつだ!系で終わるマンガ一覧
続きまして、さぁ、次はどいつだ!と言いながら終わっていく不完全燃焼なマンガを紹介します。
- 真島くんぶっとばす
- 破壊王ノリタカ
- ダブルアーツ
これらの作品は打ち切りにより、次の敵やラスボスと闘う直前に終わってしまいます。
めちゃくちゃ不完全燃焼です。
打ち切りマンガをクラウドファンティングで応援したい
無理矢理終わってしまう作品の多くは、打ち切りが原因です。
作者がいくら続きを書きたいと思っても、人気がなければ掲載し続けられないので打ち切られてしまいます。
その結果、内容をまとめきれないし伏線も回収しきれずにグダグダな終わり方をしてしまう場合が多いです。
しかしどんな作品にも一定数のファンはいます。
作者が自費で続きを出版をするのは難しいと思うので、クラウドファンティングなどで資金を集めて続きを読めるような体制ができれば良いのですが、なかな難しいようです。
応援できる方法があれば、当サイトでも発信していきます。
結末だけを書き換えて再販することはできないのか?
結末があまりにひどかった場合、可能であれば書き直してほしいですw
実際に前例があって、作者に地位があれば「修羅の刻」の13巻の裏のようにちょっと結末を変えた作品を出せる可能性もありますが、珍しいパターンかもしれません。
修羅の刻13巻を出版後に作者の河原先生がどうしても13巻の最後を書き換えたいということで「裏」という形で出版されました。最後の結末以外、237ページ中、189ページは同じ内容です。
最終巻の終わり方がひどい完結マンガのまとめ
ここに紹介しているのはメチャクチャ面白かったマンガです。
そのぶん、最終回が許せないというか、もっと続いて欲しかったみたいな部分が大いにあります。
この記事もあくまで主観によるものなので、「え?これはこの終わり方だからいいんだけど?」というマンガもあったかもしれません。
それでいいのだと思います。
マンガなんてそもそも好みなので、意見の違いもあるでしょう。
でもそうやって熱く語り合えるので、マンガってやっぱ素敵ですよね。